島根わさびとは

 
わさびは数少ない日本固有種で、種子や苗はすべて
日本に由来し、栽培をはじめたのも日本です。
冷たく一定の水温と水量、透水性の高い土壌、柔らかな日差しなどの
環境条件を満たさなければ育たない、とても「わがままな」モノ。
津和野町にちはら地域は、それらすべての条件を満たす、
わさびづくりに最適な地です。
地の恵みに、人々の知恵と丁寧な手仕事が加わり生まれたのが
「島根わさび」です。

 
わさびの茎

高津川の恵み。

島根県の西端に位置する津和野町は、日本有数の水質を誇る清流「高津川」の流域です。
吉賀町、津和野町、益田市を経由して日本海に注ぐ高津川は、
支流を含めて貯水ダムが一切無い、唯一の一級河川。
貯水されることがないため、源流から日本海まで常に新鮮な水が流れます。
さらに、広葉樹の多い安蔵寺山系から湧き出た滋養豊かな清流にも恵まれ、
高津川の中上流域は古くから良質なわさびが自生する産地です。
 

寒と陰が育てる。

清流とわさびの葉

島根わさびは、深い冬の寒さ、木々に覆われた陰の多い渓谷、滋養豊かな清流など、山陰ならではの風土の中で、ゆっくりと成分を蓄えながら成長します。

手と知恵。

正面から見たわさび田

深い山中にある渓流での栽培は苦労の連続。
わさび農家は常に改良を重ね、心と知恵を尽くしながら、約2年もの歳月をかけてじっくりと育みます。

辛いのに甘く香る。

生わさびとおろしわさび

島根わさびは、きりっとした辛味に、ほのかな甘みと新緑を思わせるさわやかな香りが特徴。粘りがある、濃厚な口当たりもまた魅力です。


丸ごと美味しい島根わさび

 ①【根茎(芋)】

おろして食べる。わさびは次々に新葉を伸ばし、古葉を落としながら地下へ大きくなる。表面がゴツゴツしているのは葉が落ちた痕跡。茎に近い上部は風味が強く、下部は粘りが強い。
おすすめ:一般的な薬味
  
わさびのイラスト

②【花芽と花】

白く小さい十字花が満開になる4月は、ワサビ田が花の香りでいっぱいに。蕾の時の花芽は、甘みと香りが強くやわらかい。
おすすめ:おひたし

 
③【茎と葉】

葉は濃い緑色でハート形。晩秋から春に採れたものが特に繊維がやわらかく、シャキシャキとした歯ごたえがある。
おすすめ:わさび醤油漬

⑤【ひげ根】

根茎の下部から伸びる細い根。土壌に広がり、養分や酸素を吸収する。綺麗に洗うと真っ白になり辛味もある。
おすすめ:わさび海苔など加工品 
 

 
④【子株(ガニ芽)】

親株の根茎から芽を出して伸び、そのまま独立する。特に辛味が強い部位。
おすすめ:わさび醤油漬
わさびのイラスト

①【根茎(芋)】

おろして食べる。わさびは次々に新葉を伸ばし、古葉を落としながら地下へ大きくなる。表面がゴツゴツしているのは葉が落ちた痕跡。茎に近い上部は風味が強く、下部は粘りが強い。
おすすめ:一般的な薬味

②【花芽と花】

白く小さい十字花が満開になる4月は、ワサビ田が花の香りでいっぱいに。蕾の時の花芽は、甘みと香りが強くやわらかい。
おすすめ:おひたし

④【子株(ガニ芽)】

親株の根茎から芽を出して伸び、そのまま独立する。特に辛味が強い部位。
おすすめ:わさび醤油漬

③【茎と葉】

葉は濃い緑色でハート形。晩秋から春に採れたものが特に繊維がやわらかく、シャキシャキとした歯ごたえがある。
おすすめ:わさび醤油漬

⑤【ひげ根】

根茎の下部から伸びる細い根。土壌に広がり、養分や酸素を吸収する。綺麗に洗うと真っ白になり辛味もある。
おすすめ:加工品


わさびのいろは

●根茎を整える

茎は外側から一本ずつむしり、包丁で鉛筆のような形にします。
わさびの辛味成分が多く含まれる、表面の凸凹した部分や、皮は剥かないでください。
汚れはたわしなどを使って流水で軽く洗います。
わさびの茎をむしるイラスト

●おろし器で風味が変わる

「目の細かいおろし器」を使います。
材質が同じでも「刃の粗さや形状」によって風味が変わります。
鮫皮のおろし器は特に、ふんわり、ねっとり、風味豊かに仕上がります。
 

●美味しいおろし方

わさびはおろして細胞が壊れることではじめて辛味と風味が出ます。
強く押しつけないように、そっとゆっくり、大きな円を描くようにおろします。
わさびをおろすイラスト
 

●風味は温度が命

わさびの風味成分は、常温で蒸発しやすく、常温で辛味と香りが出始めてから約5~10分でピークを迎え、その後落ちていきます。
本当に美味しくわさびを味わうためには、《素早く》食べきるか、わさびの温度を下げることが肝心です。 

●根茎の保存方法

表面の水分をふきとり、湿らせたキッチンペーパーなどで包み、ラップかビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。しなるようなやわらかさになる前にお召し上がり下さい。
表面の乾燥して黒ずんだ部分は、食べても問題ありませんが、薄く削り落とすのがおすすめです。
キッチンペーパーに水を吹きかけるイラスト